音楽のまち・かわさき

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かわさき音楽イベントリポート

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2024年3月のかわさきFM「ミュートンパーク」のゲストは、パイオニア株式会社「 身体で聴こう音楽会」事務局長 山下桜さんと事務局の杉原真弓さん

聴覚障がいの方も音楽を身体全体で楽しめる活動

2024年3月のかわさきFM「ミュートンパーク」は、パイオニア株式会社「身体で聴こう音楽会」事務局長 山下桜さんと事務局の杉原真弓さんをお迎えしました。
創業86年の老舗メーカーパイオニア株式会社では、社会貢献活動のひとつとして「身体で聴こう音楽会」を1992年にスタートしました。企業ミッション「より多くの人と、感動を」のもと、創業者の松本望(故人)が考案した、音を振動に変えるボディソニック(体感音響システム)を使い、聴覚障がいの方も一緒に音楽を楽しんでいただける音楽会を定期的に開催。2009年~2016年川崎市に本社があったつながりで、川崎市内でも開催中。
「身体で聴こう音楽会」で使用するボディソニックの開発は、ロケット工学博士の糸川英夫さんの社内講演で、音楽を聴くためには、振動が必要だということからスタートし、現在は座布団型と小さいポーチで振動を感じたり、ヘッドフォンなどを使いながら、補聴器の音をクリアに聴けるヒアリングループを使うなど、各聴覚障がいに合わせて楽しむことができるシステムとなっています。
山下さんは、入社当時から社内ボランティアとして当日運営に参加し、2002年より事務局長として活動を支えておられます。
開催当初は、CDやビデオ上映でのコンサートでしたが、10周年記念よりライブでの開催するようになったとのこと、聴こえる方も聴こえない方も一緒に楽しめ、自分が行きたいと思うようなコンサートづくりを心掛けているそうです。
事務局担当で聴覚障がい者である杉原さんのボディソニックを体験した時のお話は、事務局長の山下さんの手話通訳を通して伺いました。「高い音と低い音があるのは知っていたが、音楽には他にも細かく色々な音があり、振動でより伝わり、強弱がわかり、曲調を想像しながら聴けるのが楽しい」との事でした。
ボディソニックを使った音楽会を知らない方々も多いので、もっと機会を広げたいことと、
どこのホールにも車いす席があるように、聴覚障がいの方の席があるとよいと思っていますとのこと。
2025年3月には川崎で開催予定です。

「身体で聴こう音楽会」はこちらから
https://jpn.pioneer/ja/corp/sustainability/karadadekikou/

30周年記念公演に出演していただいた八代さんの追悼の意味も込めた曲とポールマッカートニーが聴覚障がい者をコンサートに招待したいとのことで、ボディソニックを貸し出したことがあるご縁での曲をリクエストいただきました。

M-1 舟唄/八代亜紀
M-2 ヘイジュード/ビートルズ
実施日・会場 2024.03.18 
主催 「音楽のまち・かわさき」推進協議会